「また今月も空室のまま…」そのお悩み、もう終わりにしませんか
「広告を出しても反響がない」「内見はあるのに決まらない」「家賃を下げたけど効果がなかった」——そんな声を、賃貸オーナーさんから毎月のように聞きます。
私は水回り施工を15年、不動産管理を18年続けてきました。現在は不動産会社の経営者として、多くのオーナー様の物件を管理しています。その経験から断言できます。空室が長期化している物件の大半は、「お風呂」が原因です。
今回は、賃貸物件の空室を解消するうえで最も効果が高い「ユニットバス交換」について、費用・工期・成功事例を含めて詳しくお伝えします。
空室長期化の本当の理由は「水回りの古さ」だった
内見に来た入居者候補が決断できない理由は、実はシンプルです。部屋の広さや家賃より先に、水回りを見た瞬間に「ここには住めない」と判断しているのです。
不動産ポータルサイトの検索条件で「バス・トイレ別」を必須にしている人は、今や全体の60〜70%ともいわれています。3点ユニットバス(浴室・洗面・トイレ一体型)の物件は、そもそも検索結果に表示されないことすら珍しくありません。
私自身も管理している築35年のアパートで長年空室が続いていた部屋がありました。家賃を2万円下げても決まらず、ある月の内見者にヒアリングしたところ「お風呂が古くて…」という一言が。その後、ユニットバスを交換したところ、1ヶ月以内に満室になりました。
なぜユニットバスの老朽化が致命的になるのか?3つの理由
理由①:入居者の「清潔感」に対する期待値が上がっている
SNS・YouTube・TikTokで「清潔感のある部屋」が当たり前のように流通するようになりました。20代の入居希望者は特に、古びた浴槽・カビの跡・黄ばんだ壁を見た瞬間に「維持管理が大変そう」と感じます。清潔感は、入居者にとってその物件の「オーナーの人柄」を示すバロメーターでもあります。
理由②:3点ユニットバスは検索に引っかからない
SUUMO・HOME’S・at homeなど主要ポータルサイトでは、「バス・トイレ別」で絞り込む機能があります。3点ユニットバスの物件は、この条件を付けたユーザーの検索結果に出てきません。広告費をいくらかけても、そもそも見てもらえない——これが空室長期化の最大の構造的原因です。
理由③:他の設備を充実させても水回りがネックになる
「インターネット無料にしたのに決まらない」「リビングをリノベしたのに…」という話をよく聞きます。水回りが古いままでは、他のどんな設備を追加してもカバーできません。水回りはすべての設備グレードの「基準線」として機能しています。
ユニットバス交換の具体的な方法と費用相場
パターン①:既存ユニットバスの新品交換(最も効果的)
古いユニットバスを解体し、新しいユニットバスに取り替える方法です。工期は通常2〜3日で、入居者退去中に行うのが基本です。
費用の目安は次のとおりです。
- 1216サイズ(一般的な1K・1DK向け):60〜80万円
- 1317サイズ(やや広め・カップル・ファミリー向け):80〜100万円
- 3点ユニットバスの分離工事(セパレート化):20〜35万円
私自身がオーナーとして実施した事例では、築28年の1Kアパートのユニットバスを70万円で交換し、それまで6ヶ月かかっていた入居が翌月に決まりました。年間家賃収入の増加分を計算すると、3〜4年で投資回収できる見込みです。
パターン②:3点ユニットバスの分離(コストを抑えたい場合)
「バス・トイレ別」の条件さえクリアできれば検索に引っかかります。完全交換より安く済む「分離工事」は、コストを抑えたいオーナーにとって有効な選択肢です。「分離くん」などの製品を使えば、20〜35万円で3点ユニットをバス・トイレ分離に見せることができます。
ただし、見た目の印象は新品交換に比べると落ちる点は覚悟が必要です。費用を抑えつつ「バス・トイレ別」の条件をクリアしたい物件向きの手法といえます。
パターン③:浴室内のパーツ交換・コーティング(緊急処置向け)
浴槽の汚れや黄ばみが気になる場合、全交換の前に浴槽の再コーティングや鏡・蛇口・シャワーヘッドの交換で印象を大きく変えることもできます。費用は5〜15万円程度です。ただし、あくまで応急処置であり、3点ユニットの構造的な問題は解消されません。
工事を進める前に必ず確認すること
①建物の配管・防水状況を確認する
ユニットバスを交換する際には、配管の状態も合わせて確認することを強くおすすめします。私の経験では、ユニットバス交換の際に排水管の腐食や防水シートの劣化が発覚するケースが全体の3割近くあります。そのまま放置すると水漏れや下階への被害につながります。工事のタイミングで配管チェックをセットで行うのが賢明です。
②メーカーと規格の選定は慎重に
TOTO・LIXIL・パナソニックが3大メーカーです。賃貸向けに価格を抑えたシリーズがそれぞれあり、同じ機能でも10〜15万円の差が出ることがあります。私は賃貸向けにはTOTOの「サザナ」ライン・LIXILの「リノビオ」などを使うことが多く、耐久性と価格のバランスが良いと感じています。デザインより耐久性と清掃のしやすさを優先することが、賃貸物件では重要です。
③工事のタイミングは「退去後・入居前」に設定する
在室中の工事は原則不可です。退去が決まったタイミングで工事業者に声をかけ、次の入居者募集と並行して工事を進めるのがベストです。募集開始から工事完了までの時間を重ねることで、空室期間を最小化できます。
今日からできる具体的なアクション
まずは自分の管理物件のユニットバスを改めて見てみてください。以下のチェックリストで3つ以上当てはまれば、交換を前向きに検討する段階です。
- 浴槽に黄ばみ・汚れが取れない部分がある
- 3点ユニットバス(バス・トイレ・洗面が一体)の物件がある
- 内見者が浴室を見た後に態度が変わる
- 築20年以上でユニットバスを一度も交換していない
- 同エリアの競合物件に比べて空室期間が長い
次に、地元の工務店・リフォーム業者・水道工事業者に見積もりを依頼しましょう。3社以上から見積もりを取ることで、相場観がつかめます。
私自身もオーナーさんから相談を受けた際は、まず現地で配管状況・既存ユニットのサイズ・周辺物件の設備水準を確認してから、最も費用対効果が高いプランを提案するようにしています。
まとめ:水回りは「投資」、後回しにするほど損をする
賃貸オーナーさんの多くは、「まだ使えるから」「費用が心配だから」という理由でユニットバスの交換を先延ばしにしがちです。しかし、空室が1ヶ月続くだけで、家賃収入として5〜8万円の損失が出ます。70万円の工事費用は、10〜14ヶ月の空室コストと同じです。
先手を打つオーナーが勝つ——これが18年間の不動産管理で私が学んだ最大の教訓です。
ユニットバスの交換に踏み切ったオーナーさんの多くが「もっと早くやればよかった」とおっしゃいます。空室に悩んでいるなら、まず水回りを見直すことが最初の一歩です。
物件の水回りや設備についてお悩みのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。現状のヒアリングから、最適なプランのご提案まで丁寧に対応いたします。
