管理に携わっていると相続に関する相談をよく受けます。
結論として「被相続人は責務を果たせ」です。
まずは「被相続人」とは故人のこと、「相続人」とは相続を受ける人と理解しましょう。
故人を悪者にするつもりはありませんが基本的にトラブルが多いです。
まさに「争族」。
原因は「資産があるから」なのは間違いのですが、「故人が責任を果たしていない」がわたしの持論です。
よくある資産にアパート事業があると思います。「田舎の農家が騙されてやっている」とか、「儲からないのによくやるなぁ」とかさまざまな批判をよく耳にしますが実はそこそこ儲かっているのです。
でも、やってる本人としては「アパートなんて儲からないよ」と言ってる方が都合がよいのです。
自分だけ使えるお金が増えますし、近隣周辺には競合が増えませんから。
結果としてアパート事業の中身、利益などは本人しか分からない状況が長年続きます。
それなりの年齢に達した時、相続人も周囲から心配されたりしますのでアパートの継承についてどう考えているのか本人に聞くわけです。
でも、「俺が死んだあとの話なんて縁起が悪い」「そんなのは俺が死んでから勝手にやってくれ!」と険悪な状況となり誰もその話に触れないなんてことになるのです。
そんな訳で相談してくる人は相続人がほとんどです。
被相続人が相談してくるくらいならそこまでの問題にはなりません。
では、どうやって解決していけばいいのか。
わたしは本人にはっきり言います。「生きているうちにやらなければならない最後の責務です」と。
相続人との関係が悪くても良くてもちゃんと言うべきことは言っておいてしっかりと向き合わないといけないのです。
仕事柄、このようなトラブルはたくさん見てきましたので事例を踏まえて淡々と説明します。
そして相続人が納得できる材料は何なのか。
それは「生きている被相続人本人から直接説明を受けること」です。
当然ですが二人だけの状態でこれをやっては意味がありません。
皆が集まり話をする場を設けなければダメです。
そんなことして「修羅場になる~」なんて思う方もいると思いますがそんなことはありません。
無いわけではありませんが( ̄▽ ̄;)
晩年になり過ぎていれば手遅れも確かに多いですが、気づいた時に定期的な話し合いを続けていけば間に合います。相続は避けて通れないことであることを全員が理解すれば知恵も出し合えますし家族関係が強固なものになったりします。
また、早い段階で話し合いが進んでいれば、アパートを引き継ぐ相続人は事業について勉強をしておくこともできますし、別な資産や現金を引き継ぐ相続人は今後の人生設計も立てやすいです。
改めて結論。「被相続人は責務を果たせ」。
これを強くお伝えさせて頂きます。
ちなみにトラブルが大きくなる要因に、「息子の嫁」「娘の旦那」などが出てきます。家族間は仲が良いのに余計な人が絡んでくることでギクシャクしちゃうなんてこともあります。この点はまた次の機会に。まとめ記事も必要かな。
今回はここまで^^