「また空室が続いている…」そのモヤモヤ、よくわかります
「広告費を払っても内見すら来ない」「近くに新築が建ってから急に決まらなくなった」「家賃を下げたくないが、空室のままでは意味がない」——そんな悩みを抱えたオーナーさんから、毎週のように相談をいただきます。
私自身も不動産会社を経営しながら、複数の賃貸物件を所有・管理しています。正直に言うと、10年前まで私も「空室になったら家賃を下げる」しか思いつきませんでした。でも今は違います。「家賃を下げるより先に、物件の価値を上げる」という考え方に変えてから、空室率が劇的に改善したのです。
その中心にあったのが、水回りのリフォームでした。
問題の本質は「築年数」ではなく「水回りの見た目と使い勝手」
お部屋探しをする入居者が最も気にする箇所はどこか、ご存知ですか?アンケート調査や現場での経験から言うと、それは「水回り」です。キッチン・バスルーム・洗面台・トイレ——この4か所の印象が、入居の決め手になることが非常に多い。
築20年の物件でも、水回りがピカピカであれば「清潔感がある」「ちゃんと管理されている」と感じていただけます。逆に築5年でも、水垢・黄ばみ・古い設備が目立つだけで「なんか汚そう」「住みたくない」と一瞬でスルーされてしまいます。
入居者が「ここに住みたい」と思う瞬間の多くは、水回りを見たとき。そこを理解できれば、対策の方向性は自然と見えてきます。
なぜ水回りが空室の原因になるのか?3つの理由
① 「清潔感」が入居決定の最優先基準になっている
2026年現在、賃貸市場では「清潔さ・快適さ」を重視する入居者が増え続けています。コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が増えたことで、住環境への意識が大きく変わりました。特に20代〜30代の女性や単身・カップル層は、水回りの写真を見た瞬間に「入居候補から外す」判断をすることが珍しくありません。
ポータルサイトの物件写真で第一印象が決まる今の時代、水回りが古く見えると内見すら来てもらえません。
② 競合物件との差別化ができていない
近隣に築浅・新築物件が増えると、オーナーさんは「家賃で勝てない」と諦めがちです。しかし実際は、水回りをしっかりリフォームした物件は、築年数が古くても新築に勝てるケースが多いのです。
私が管理していた築23年のアパートで、バス・トイレをリフォームしたところ、翌月に入居が決まりました。家賃は下げていません。むしろ少し上げました。物件の「体感的な価値」が上がったからです。
③ 設備の老朽化が「見えないリスク」を生んでいる
水回り設備には寿命があります。給湯器は10〜15年、ユニットバスは20〜25年、蛇口・シャワーヘッドは10年前後が一般的な交換目安です。老朽化した設備は水漏れ・排水不良・異臭などのトラブルを引き起こしやすく、入居者からのクレームや退去の原因にもなります。
空室期間中にこそ、こうした設備を点検・交換しておくことが、長期的な資産保全にもつながります。
具体的な解決方法:費用対効果の高い水回りリフォーム
【最優先】浴室・ユニットバスのリフレッシュ
浴室は入居判断に最も影響する場所のひとつです。全交換(ユニットバス丸ごと)は50〜100万円以上かかりますが、既存のユニットバスにパネルを貼る「浴室コーティング・パネル工事」であれば15〜30万円程度で新品同様の見た目に変えることができます。
私自身、この方法を管理物件10棟以上で実施しましたが、ほぼすべてで空室解消に効果がありました。費用対効果が非常に高いリフォームです。
【次点】トイレのウォシュレット化・クロス張り替え
トイレにウォシュレット(温水洗浄便座)がない物件は、今や入居者に敬遠されます。設置費用は工事込みで3〜8万円程度。効果の割にコストが低いため、まずここから手を付けるのもおすすめです。合わせてトイレのクロス(壁紙)を貼り替えると、清潔感が格段にアップします。
キッチンの蛇口・レンジフード交換
キッチン全体の交換は費用が大きくなりますが、蛇口をシャワー水栓に変えるだけで(1〜3万円)、見た目の印象がぐっと良くなります。また、レンジフードが油汚れで黄ばんでいる場合は交換(2〜5万円)が効果的です。清潔なキッチンは女性入居者に特に好評です。
洗面台のリフレッシュ
独立洗面台があるかどうか、そしてその見た目が入居決定に影響します。全交換は10〜20万円ですが、鏡・照明・蛇口だけを交換するだけでも印象が大きく変わります。洗面台周りのタイルにカビがある場合は、コーキング打ち直しと合わせて清潔感を取り戻しましょう。
今日からできる具体的なアクション
では実際に何から始めればいいのか。私がオーナーさんにいつもお伝えしているステップをご紹介します。
①まず現状の「水回り診断」をする。空室中の物件があれば、バス・トイレ・キッチン・洗面台の4か所を写真に撮り、黄ばみ・水垢・カビ・設備の古さを確認します。スマホで撮った写真を客観的に見ることで、「これは入居者が嫌がるな」という箇所が見えてきます。
②競合物件の水回り写真と比べる。suumoやHOME’Sで同じ家賃帯・同じエリアの競合物件を5〜10件チェックしてみてください。自分の物件の写真と並べたとき、どちらが「住みたい」と思えるかを冷静に判断します。差があるなら、そこがリフォームのポイントです。
③優先順位をつけて見積もりを取る。全部一度にやろうとする必要はありません。「まず浴室だけ」「今月はトイレとクロスだけ」という形で優先順位をつけ、複数の業者から見積もりを取りましょう。適正価格を知ることが大切です。
④リフォーム後に写真を撮り直す。せっかくリフォームしても、写真が古いままでは意味がありません。自然光が入る時間帯にプロ級の写真を撮り直し、ポータルサイトの物件情報を更新しましょう。この一手間で内見数が大きく変わります。
まとめ:水回りは「コスト」ではなく「投資」
水回りリフォームを「お金がかかる」と感じているオーナーさんは多いと思います。でも私の18年の経験から断言できることがあります。水回りに投資した物件は、空室期間が短くなり、結果的に収益が上がります。
家賃を1万円下げれば、年間12万円の収入減。でも30万円のリフォームで翌月入居が決まれば、2〜3年で元が取れます。それどころか、家賃を維持できれば投資回収はもっと早い。
「どこをリフォームすれば効果があるか」「予算内で何ができるか」——こういった判断は、現場経験がないと難しいものです。一人で悩まずに、まずはプロに相談してみてください。
私たちは不動産管理と水回り施工の両面から、オーナーさんの物件の価値を最大化するサポートをしています。
▼ 空室・リフォームのお困りごとはこちらからご相談ください ▼
お気軽にお問い合わせいただければ、現状診断から最適なプランをご提案します。
