職人を抱える会社。わたしもそんな会社に15年勤めてきました。
勤めた当初は経営者含めて4名でしたが、仕事も増え最大15名くらいになった時期がありました。
売上については過去最高を記録したと思いますが利益についてはそうでもない。
その理由は余計な人件費をかけているから。
売上が増えると事務処理も増えます。
確かに事務処理は重要で無視できない仕事ですがあくまで間接的な仕事に過ぎません。
ここをきちんと理解しないと余計な経費がかかり利益を圧迫します。
わたしが勤めていた会社も例外ではなく、気が付くと親族と思われる事務員が増えていました。
当然人件費を支払っている訳ですが話ばかりしていてほんとに仕事をしているのか疑わしいレベル。
事務処理が増えたと言ってもちょっと頑張れば乗り切れるレベルの仕事量なのですが、経営者の奥様が忙しいのを嫌いますので誰かに手伝ってもらいたい。こうして間接社員が増えていました。
この結果、それほど忙しくないのに雇用したまま時が経過し利益が出ないことを直接部門に文句を言うようになる。会社にとって本当に必要な社員を軽視し、不要な間接部門の人間を何とかしようとも思わない。社内で職人の不満が溜まって大量離脱に繋がります。
今のわたしはそんな職人を抱える会社に仕事を依頼する側になりましたが、似たような状況になりつつある会社があるので危惧しています。
この会社は「会社としてきちんとしている」感じがします。恐らくそれは事務的な処理がしっかりしているから。諸連絡や日程調整がうまくいっていれば何となくそんな気がしてきます。だったら問題ないと思ってしまいますが、実は本業の部門で競争力低下を招いています。
最近は「単価が合わない」とか決まったスケジュール以外の「緊急的な工事」は請け負わないなど、本業と言える稼ぐ部門で融通が利かず依頼する側からみて競争力が落ちています。
同業他社では喜んで受け入れる仕事を「単価が合わないから難しい」では今後の発注は減っていくでしょう。そして単価が合わない理由が間接部門であることに気づけないでいます。
以前、事務所にお邪魔したときは4名の事務員がいました。
最近は聞いたことない名前も聞くので今はもっと増えているかも。
会社全体で15名ほど雇用している話を聞いたことがあるので約25%が事務員。
これはちょっと多いです。
働いている事務員さんが悪いわけではなく仕事も忙しいのでしょうが、会社にとっては利益を生まない部門であることに変わりません。固定費の増加はボティブローのようにじわじわと経営に影響を与え、気づいた時には手遅れになっているなんてこともあります。
どうかここに早く気づいてもらい、本業の競争力強化を改めてお願いしたいところです。
ではまた^^