■ 鉄筋職人について
今回は鉄筋職人をご紹介します。
まずは「鉄筋コンクリート」について簡単に。
コンクリートは圧縮には強い一方で、引張には弱く、簡単にひび割れてしまいます。
逆に鉄筋は引張には強いですが、圧縮には弱い性質があります。
この両者の弱点を補い合った構造が「鉄筋コンクリート」です。
また、鉄筋は水や空気に触れると錆びてしまいますが、
コンクリートで覆うことで防錆効果も期待できます。
コンクリート自体がアルカリ性であることも、その理由の一つです。
■ 鉄筋職人の仕事
そんな鉄筋コンクリートの「中身」を作るのが鉄筋職人です。
正直に言うと、かなりキツい仕事という印象があります。
まず鉄筋が重い。
直径1cm程度でも相当な重量がありますし、
重要な箇所ではD51(直径5cm超)といった太い鉄筋も使われます。
私はユニットバス職人でしたので直接の接点は多くありませんが、
屋上搬入の際に鉄筋の束を少し動かしただけで、
かなりの負担を感じた記憶があります。
鉄筋は基本的にクレーンで運搬しますが、
1本単位では肩に担いで移動することも多く、
職人の方の肩当てが真っ黒になるほどです。
バランスを崩せば転倒や事故につながるため、
常に高い集中力が求められます。
■ 過酷な作業環境
特に過酷なのが夏場の屋上作業。
コンクリートの照り返しを受けながら、
炎天下で長時間作業するため、
熱中症と隣り合わせの現場です。
これも「キツい職種」と言われる大きな理由の一つでしょう。
■ 配筋作業の技術
配筋作業は、鉄筋を一定間隔で正確に配置し、
コンクリート内で偏らないようにする重要な工程です。
その際に使うのが「ハッカー」という工具。
針金で鉄筋同士を結束していきます。
この作業が非常に速く、
クルクルっと一瞬で結束していく様子は見応えがあります。
個人的にはずっと見ていられるほどでした。
コンクリート打設前の状態は、
鉄筋が空中に浮いているようにも見えますが、
そこには高い技術と計算が詰まっています。
■ 現場での役割
鉄筋職人は、建物の「躯体」をつくる重要な存在です。
建設現場の初期から関わり、
躯体が完成するまで主役として活躍します。
その後は内装業者へと主役が移るため、
後半になると現場で見かけなくなり、
少し寂しさを感じることもありました。
■ 年収・キャリア
年齢層は比較的幅広く、
建設業界の中でも収入は高めの傾向です。
若いうちは現場で経験を積み、
年齢とともにまとめ役へとステップアップ。
設計通りに正確に配筋する必要があるため、
経験と技術が求められる、非常に奥の深い仕事です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
今後は、より具体的な内容にも踏み込んで発信していきます。
